レジアウトソーシングのパイオニア。店舗運営受託などにも業容を拡大【週刊ダイヤモンドMI連動】
レジスタッフの採用・教育からシフト構築・運用までをトータルで請負う、レジ人材に特化したアウトソーシング事業のパイオニア。スーパー、百貨店、量販店、空港売店などまで幅広い領域で実績を持つ。単に人材の補完というだけでなく、高いサービス品質による顧客満足の向上や売上拡大にも貢献しており、〝レジ無人化〞の促進が声高に叫ばれる昨今も、堅実に顧客ニーズを引き出している。
近年は、レジだけでなく店舗の運営丸ごとの受託事業も拡大。さらに2020年から、直営・FCによる自社の店舗展開も開始し、それぞれのノウハウを相乗させることで、より高い運営スキルの蓄積を目指している。また毎年実施している「接客コンテスト」は、接客の参考として注目され、Youtubeにアップされた動画の再生数も非常に伸びている。
(週刊ダイヤモンド2021/3/27号P.78「マンスリーインフォメーション」から)
チェッカーサポートの強さをキーワードで読み解く ~取材こぼれ話~
レジ人材に特化したアウトソーシング事業のパイオニア
私たちの主たる事業は、スーパーや百貨店、量販店などのレジ周りのスタッフに関するアウトソーシングになります。採用から教育、シフト組みの運用などまで、お客様に変わってトータルでサポートさせていただいています。
導入メリットとして挙げられるのは、売り場の繁閑に合わせて決められたレジ台数をしっかり回せるだけのスタッフを常時確保できること。採用に困っている企業様は多いため、その不安を解消するというのが、まず一つ目のポイントです。
こうしてレジ周りを安定させることで、店舗でよくありがちな「店長や正社員が欠員を補うためにレジを打つ」などの非効率をなくすことができます。店長や正社員が本来の仕事をすることは、店舗経営にとって重要なことですから。
「レジ接客コンテスト」を9年前からスタート
教育面も大きなポイントです。私たちは、レジ周りの実務面はもちろん、接客に対する意識の持ちよう、クレーム対応などまで、幅広く教育の機会を設けています。ファーストフードなどに比べて、スーパーのレジは会話が少なく、接客の意識が芽生えずらい側面があります。だからこそ、意識改革から進めていくことが大事です。
私たちは「笑顔で日本を元気にします」をモットーにあげているように、まず何よりも「笑顔」の重要性を皆さんに伝え、笑顔のトレーニングなどにも力を入れています。
2012年からスタートした「レジ接客コンテスト」も、そういった意識の向上に大きな効果を果たしています。自らが表彰の舞台に立てるように頑張るとともに、同じ売り場の人が表彰されたら一緒になって盛り上がるとともに、刺激を受ける。そんな相乗も出ています。
人がレジを打つことの意味。顧客満足や売上の向上にもつながる
最近よく話題に上がる「将来無くなる仕事」では、レジの仕事が取り上げられることが多くあります。実際に無人レジの導入も数多く進んでいます。
しかし私たちは、その動きにそこまで過剰に反応はしていません。レジは100%の精度が求められ、技術的にそのステージにたどり着くのに時間がかかりそうなこと。そしてもし、そういう時代が来ても、人がレジを打つことは接客業にとって大きな意味があるからです。
実際に流通業界の方と話をすると、「みんなが無人レジに進むなら、逆に有人を押し出すことで差別化できる」とおっしゃる方もよくいられます。店舗のイメージ向上やブランド形成、リピート客の確保など、人と人が触れ合うことで生まれるメリットは多く、その結果、売上の向上にも結び付く事例も数多くあるからです。
絶対的な市場の規模は確かに減るかも知れませんが、サービスの付加価値を高めたい企業にとっては、人の存在は重要であり、私たちが大切にしてきた”人材の質”が、ここで大きな意味を持ってくるのだと考えています。
接客コンテストの動画が、他社の研修の参考に使われている
私たちはかなり以前から動画ならびにYouTubeの活用に力を入れてきました。特に「接客コンテスト」は、コンテンツとして価値が高いようで、再生回数が10万を超えるものもいくつか見られます。企業の動画としては、かなり珍しい規模ではないでしょうか。おかげさまでごくごく僅かですが、収益化にもなっています(笑)
▲「CheckersupportCh」 Youtubeページ
この動画が注目されるのは、いろいろな企業での研修の参考にされているからと聞きます。そしてこの動画を媒介にして新たな問合せにもつながっていく。非常に大きな意味を持っています。
一方、こういったノウハウの蓄積をもとに、教育のコンサルティング事業も手掛けており、こちらも着実に引き合いが増えてきています。
店舗の運営を丸ごと任せてもらえる企業へ
これまで事業の中心は、レジ周りに特化した人材のアウトソーシングでしたが、店舗運営においてはレジ周りの業務がオぺレーションの軸の一つでのあることから、店舗全体の運営も任されるようになってきました。例えば、空港の売店などで実績があります。
さらにそれをもう一歩進めたのが、自社店舗の運営です。昨年以降、FCで釣具店と唐揚げ店、そして自社オリジナルの餃子店をオープンしました。これは多店舗展開を目的としたものではなく、「店舗の運営を丸ごとできる力」をより高めていくためのものです。結果的にここで培ってきたノウハウが、店舗の運営受託やレジアウトソーシングなどの業務に、より高いレベルでフィードバックしていけると考えているのです。
「販売」分野の人材マーケットの底上げを図っていきたい
オフィス業務の人材派遣、もしくは工場への派遣や請負の領域は、すでに市場が確立され、メガカンパニーもたくさんあります。しかし”販売”の領域で、そういった際立った存在はありません。その開拓者として、私たちは業界の地位を上げ存在感を高めていきたい。
それによって、販売スタッフの社会的価値が向上し、皆から注目される仕事になるように。その先導役を担っていくのが私たちの大きな使命です。
会社概要
株式会社チェッカーサポート
代表取締役 伏見 啓史 氏 氏
資本金:4,550万円
設 立:2002年1月
従業員数:217名( 稼働スタッフ 約6,500名)
年 商:86億1,000万円(2020/9月期)