「ダイヤモンド・フロンティア・アカデミー」第4回。タイムアウト東京 代表 伏谷博之様をお招きして
世界的なシティマガジン「Time Out」の日本版「Time Out Tokyo(タイムアウト東京)」を立ち上げ、日本を代表するインバウンドメディアを運営する傍ら、いくつもの公職につき日本の観光振興を多彩な活動で支援するメディア&コンサルティングカンパニーORIGINAL Inc. 代表取締役 伏谷博之様にお越しいただきました。
お話の内容は、前職であるタワーレコード勤務時(アルバイトから社長就任まで)の経験、ナップスターをはじめとする時代の先を見据えた新事業へのチャレンジ、そして「タイムアウト東京」の立ち上げや現在の事業内容などまで盛りだくさん。特に「世界目線」「勝手な使命感」などの軸となるキーワードについてや、経歴の節目節目での”キーパーソンとの出会い”に主眼を置いたお話が非常に印象的でした。
その中でも、興味深かった内容をいくつかご紹介します。
・ “地元密着なのにグローバルメディア”というユニークなブランド力。その根本には日本で良いものを現地民が信頼できる媒体で配信できないか、という“想い”から。そこで東京以外の大都市にはあるタイムアウトというブランドが頭に浮かんだ。
・ブランド拡張のビジネスとして“タイムアウトマーケット”というミシュランの予約が困難な名店の予約がなしで食事が食べられる場所を提供した。お皿は全てこだわりのある陶器でありながらもフランクな形で食事を楽しめる柔軟なスタイルに。時代にあわせて進化し続け、多くの選択肢をユーザーに与えるビジネススタイルを構築した。
・世界目線で考えることで生まれる魅力。ちょっとした目線の切り替えで普段見慣れていることでも見方が変わり、魅力が出る。そのきっかけが“世界目線で考えること”であり、違う視点を提供することで人生が豊かになる。それこそが、タイムアウトとタワーレコードの理念の共通点でもあり、“市場との関係性”につながる。
・新規事業を立ち上げる際に、反発もありながら貫く“勝手な使命感“は伏谷様の軸にある好奇心や音楽好きという原動力から。普段から好奇心を持って、沢山インプットをして、自分の引きだしを増やすことが大切であり、興味のあることの関連をどんどん調べていくことで本質が見えてくる。
・ブランドを構成する3つの要素とは“本質”、“市場との関係性”、“差別化”である。日本はすぐに本質から差別化へと向かってしまうが、市場との関係性を考えて初めて差別化という話が出てくる。タワーレコードもタイムアウト東京もっ市場との関係性を非常に強く考えている。
その後、伏谷様が各テーブルを回って参加者個人と密接に交流する時間をつくってくださいました。
また今回は、グローバルな視点を主眼の1つにすることから“トビタテ!留学JAPAN”協力企画で開催しました。トビタテ!留学JAPANからお越しいただいたプロジェクトリーダーの荒畦悟様にお話しをいただき、各テーブルを回り交流に参加していただきました。学生一同、グローバルに視野を広くすることへの関心が強まった機会でした。
そして、今回の交流会のお供は、日本最大の箔総合企業で、金箔アイスの生みの親の「箔一」さんの、「金箔入 ホワイトいちごチョコ」と年間1800万個売れている、関西最大のお土産菓子であり、徹底的に原料や味にこだわって成長を続けている和菓子屋さん「青木松風庵」の月化粧伊右衛門コラボの「月化粧」です!
イチゴチョコは金箔がキラキラしていて動画をとる参加者がいたり、月化粧は一口たべて、思わず「うまっ!」など参加者からも絶賛でした♪
開催後、時間が一瞬に過ぎてしまうほど濃い時間だったと、アンケートの枠びっしりに感想を書いてくれる参加者が多くいるなど、とても有意義な開催となりました。伏谷様、私たち学生の為に貴重な機会を有難うございました。今回の参加者は1,2年生がほとんどでしたが、就職や大学生活をどう過ごすか考える機会になりました。
★参加者からの声(一部抜粋)
お話の中で、特に“勝手な使命感“でビジネスをする、という部分が印象に残っています。多くの人々を巻き込み、また多くの人をファンにつける必要がある中で、創業者の思いやストーリーは広まったり共感されたりする為に、重要なものであると気づかされました。
また、質問の中で、資金を投入して賭け続けることによって、自分が使命感を持っていたり、好奇心を持っている領域において、ビジネスをいつか成功させることができるというお言葉は、力強く、今後自分の興味や使命に従ってチャルンジングな人生を送りたいと思いました。
・“ブランドはグローバルに。ビジネスはローカルに。”という視点はこれからより大切になるのではないかと感じました。各々が、パーソナライズすることが当たり前になっている中で、個々人に向けて多くの選択肢と情報を提供するためにグローバルに繋がるということは重要だと感じました。自分が山形出身なこともあり、シビックプライドの話は大変参考になりました。どう目線を世界に向けるかは今後自分の中で課題になりそうです。もっと考えてみようと思います。また、グローバルとローカルが繋がる点が興味深かったです。個々人に合わせつつ、オプションを用意するというのは自分の中で大きな軸になりそうです。
・今回のお話で日本の良さを世界に発信していくことの素晴らしさに、改めて気づかされました。私たち日本人は、自己肯定感が低くなる傾向があるため、日本に対しても世界に発信することなんてない…というようなマイナス思考に陥りがちですが、捉え方次第で視野が広がり自言が持てるようになるのだなと視点の付け所の大切さを学びました。また、本日お話を聞いて今まであまり世界に感心をもったことにありませんでしたが、世界への関心・興味が広がりました。今後、積極的に情報を集め、伏谷様がおっしゃっていた“世界目線”を大切にしていきたいです。
・現在一年生で、これまでの学生生活を振り返ると無為に過ごしてきた感じがあったのですが、本日の講演を聞いて、これからは自分の引き出しを沢山増やせるよう様々な経験を積んでいこうと前向きな気持ちになれました。これからの学生生活を有意義に過ごしていきたいと思います。
(文章:古場 明日美/上智大学 総合グローバル学部 2年)