加賀の伝統と食文化そして季節の移ろいを上質な空間で楽しめる「加賀屋銀座店」のランチメニュー
空間、食材、器、洗練されたメニューなど、すべてにおいて能登・加賀の歴史と文化を堪能できる、「和倉温泉加賀屋」直営の日本料理「加賀屋」銀座店。「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」にて総合第1位を40回獲得するなど、その抜群のブランド力の高さは折り紙付きですが、実はお昼のメニューは手軽に楽しめる価格設定となっています。
お昼専用のメニューは「昼の御膳 香り箱」と「昼の小懐石 古都暦」の2種類。前者は3,500円(税サービス料込4,235円)、後者は5,500円(同6,655円)という設定です。
ではまず「香り箱」から、供されるすべてのメニューを見てみましょう。
▲撮影上すべての料理を一度に並べていますが、実際には何度かに分けて提供されます。
石川県は言わずと知れた伝統工芸の集積地。九谷焼、輪島塗、加賀友禅、大樋焼きなど、日本を代表する産地の多彩な器の美しさがまず目に飛び込んできます。テーブルも加賀文化の象徴である金箔に彩られ、華やかさをさらに押し上げます。
献立の主役”香彩り箱”の中身は、加賀野菜の伝統野菜「金時草」のお浸し、石川県産加賀蓮根の蓮根煎餅、金沢市五郎島産の金時芋ぬた和え、能登輪島産岩もずくなど、地域性・季節感に溢れるものばかり。
また加賀料理の代表作「治部煮(今回は鴨)」、加賀屋銀座店オリジナルのデザート「和倉とうふ」などが、高い存在感を見せています。
料理一つひとつの味わいはもちろん、彩り豊かな器を見て楽しみ、能登・加賀の歴史や文化を身近に感じ、上質な空間とおもてなしに身をゆだねる。そのトータルを考えると、3,500円という値段はとても破格なものに感じます。
では続いて、「昼の小懐石 古都暦」の紹介に移ります。こちらは供される順番に、一つひとつ見ていきます。
まずは、子持ち昆布のいくら添えから
前菜は、手前が加賀蓮根豆腐と加賀蓮根煎餅、岩海苔佃煮。奥が右上から時計回りに、鰻、胡瓜細巻寿司、干し柿チーズ、擬製豆腐、海老の黄身煮、菜種、千社唐、黒豆白和え
お椀の主役は慈姑真丈。蓋の表には「富」の文字、裏側には「貴」が記され、表裏で「富貴」となえう縁起ものです。
お刺身は、寒鰤と槍烏賊の二種
焼き物は、鰆味噌漬けと能登椎茸、金時草、海老の湯葉巻き
スペシャリテの鴨の治部煮は、輪島塗の艶やかな器で。蓋を取ると裏面には鶴が舞っています。
ご飯は、源助大根と金時人参の炊き込みご飯
そして締めは和倉どうふ。吉野葛、胡麻、牛乳、生クリームで練り上げられた、とてもふくよかで複雑玄妙な味わいです。
一方、現在のコロナ禍においては、その対策がどうなっているか気になる方も多いかと思いますが、同店では入店時に検温と手指の消毒を行い、自社のロゴをあしらったオリジナルのパーテーションも用意されています。
まだまだ社会的には重苦しい雰囲気が続いていますが、つかの間の憩いと華やかな気持ちを取り戻すひと時に、ぜひ「加賀屋銀座店」に立ち寄ってみてください。
店舗情報 「日本料理 加賀屋」銀座店
〇住所 東京都中央区銀座5丁目8番17号 ヒューリック銀座ワールドタウンビルB1階
〇電話番号 03-3289-6500
〇営業時間
平日 [昼の部] 11:00~14:30(15:30閉店)
平日 [夜の部] 17:30~20:00(19:00閉店)
土・日・祝 [昼の部] 11:00~14:30(15:30閉店)
土・日・祝 [夜の部] 16:30~20:00(19:00閉店)
★緊急事態宣言下の営業時間になります
〇客席数 客席総数 78席
テーブル48席/カウンター10席/ 個室4室