御前崎のカツオと藁焼きの魅力をより広く発信するべく、”ハマのアメ横”に首都圏初の直営店「日光丸食堂」をオープン
静岡県の最南端、御前崎港近くの「御前崎海鮮なぶら市場」にある「一本釣り 日光丸」は、自船で漁獲したかつおを藁焼きで楽しめる人気の飲食店だ。運営するのは日光水産。創業76年の歴史を持ち、かつお漁船を5隻保有する「かつお一本釣り遠洋漁業」国内最大規模の企業になる。
その同社が、御前崎のかつおならびに藁焼きの魅力をより広く発信しようと、首都圏初の店舗として2021年末にオープンしたのが「日光丸食堂」。今回は同店の多彩なメニューを実食レポートでお届けする。
降り立ったのは相鉄線「天王町」駅。東口を出て帷子川を渡り、天王町商店街をまっすぐ進むと、国道16号線を境に趣が一気に変わる。
驚くほどの圧倒的な人出。実はこの洪福寺松原商店街は、通称”ハマのアメ横”と呼ばれるほどに活気ある商店街なのだ。
屋根上に空いたダンボールを積み上げていることで有名な名物店舗「外川商店」を過ぎると、すぐに左手にお目当ての「日光丸食堂」が現れる。
飲食店舗ではあるのだが、商店街ど真ん中ということもあり、物販にも注力。鰹節や冷凍かつお(タタキ)、静岡の特産物などが販売されているが
店頭で焼いたばかりの「かつおの藁焼き」がやはり一番人気で、売上の中心を占めるようだ。
店内のメニューはこちら。この日はお昼の訪問ということで、定食類からセレクトする。最初は、ステーキ丼プラス藁焼き単品を考えていたが、隣の席に出ていた藁焼き定食を見て、すぐに考えが変わった。その理由が・・・
定食のごはんに、かつお節がたっぷりとのっけられていたこと。さすがかつお遠洋漁業の第一人者が運営する店舗ならでは。
税込み968円という手ごろな価格ながら、藁焼きのかつお(今回は赤身)もたっぷり。メニューの写真から全く見劣りしないボリュームであることも好感。
この定食一つだけで、十分おなかが満たされたものの、まだ他にたくさんかつおメニューがあるので、後日あらためて夜の営業で訪れることに。
こちらが単品メニュー、価格設定がかなりお手頃。静岡を感じるものがかなりあるので、可能な限り味わってみようと順に注文していく
まずは鰹節ポテトサラダ。かつお節が盛られたポテサラはかなり珍しいかな。サラダの中にも粉末状の鰹節がたくさん
そして、かつおしぐれ煮。
こちらは生しらす。日光水産は、かつおだけではなくしらす加工も主力事業の一つ
酒盗冷奴。酒盗とは、かつおの塩辛のこと
メインディッシュはやっぱり、かつおの藁焼き。赤身ととろの食べ比べ。
ちなみにマグロのとろと赤身の区分とは違い、ここでは部位ではなく魚体から違うのだという。脂がしっかりのったいわゆる戻りがつおのような肉質のものと、もっとさっぱりした肉質のもの。そのため、焼き上げ方も若干変えているとのことだ。
これまで見てきたように、メニューは日本酒に合うものばかり。ということで、静岡の地酒「花の舞」を注文。まさに御前崎まで訪れた気分を味わえる(右上は付きだし。かつおの味噌和え)
終盤戦は少しこってりしたものを。まずは静岡の代表的なご当地メニュー黒はんぺんを揚げたもの
そして締めにはステーキ丼(にんにく醤油)も注文し、静岡づくし・かつおづくしのひとときが終了・・・ではなく
帰りにはしっかり買い物も。かつおの藁焼きを柵のまま冷凍にしたもの、そして店頭で削ったかつお節を購入して、この余韻を自宅まで持ち帰ります。ご馳走さまでした。
店舗情報
【店名】日光丸食堂
【電話】045-453-8989
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