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「創造建築企業」を理念に独自工法を開発。RCマンション向けに急成長【週刊ダイヤモンドMI連動】

株式会社スカイフィールドコーポレーション
2021/04/15

スラブ型枠を使わない、壁式工法なので梁がない。そんな独自のRC工法「SKY WALL」を開発(特許申請中、実用新案商標登録取得)し、工期で2か月、価格でおよそ2ー3割の低減を実現。特に投資マンション業界から注目され、創業6期目にして年間50棟前後の竣工実績を誇るなど急成長を続けている。2020年からは自らデベロッパー事業にも乗り出した。

強さの基盤にあるのは、天野社長が大手住宅メーカーなどで培ってきた、あらゆる領域に精通する専門性の高さと、少数精鋭体制による生産性の高さ。現在は、安定成長実現のための社内の仕組み化に注力するとともに、今後はさらに「創造建築企業」の理念のもと、「SKY WALL」の住宅領域への展開や木造工法の開発など、建築業界の新たな可能性の開拓に挑み続ける

(週刊ダイヤモンド2021/4/24号P.69「マンスリーインフォメーション」より転載)

 

スカイフィールドコーポレーションの強さをキーワードで読み解く ~取材こぼれ話~

独自のRC工法「SKY WALL」が投資マンション向けに人気

2020年1月に「SKY WALL(スカイウォール)」 の商標登録を行い、第1号の自社商品プランをスタートしました。ここから私たちの新しいステージが始まると考えています。

この工法は、スラブ型枠を使わず、梁がない壁式工法を用いることで、工期を短縮しコストを大幅に削減できるところが特徴です。具体的には、工期で2か月、価格でおよそ2~3割の低減を可能にするもので、狭小地だと、よりコスト競争力が高くなります。この工法は現在特許出願中です。

これらの特性から、投資用マンションを手掛ける事業者や投資家の方々に高い評価をいただいています。コストが安くなるのは利回りに直結しますし、工期が早い分だけ投資回収も早くなりますから。

もともと一棟売りで1億円~4億円くらいの案件の施工を得意としていました。延べ床面積で100~150坪くらいでしょうか。大手ゼネコンとしては総額が小さく、中小では施工しきれない、その隙間を埋めるポジションが支持され、これまでの成長につながってきました。「SKY WALL(スカイウォール)」は、こうして培ってきたノウハウの結集として、私たちが今後さらに飛躍を目指すために確立したものです。

一方で、お客さまの立場に立った設計や開発ができるように、そしてより多くのフィードバックができるように、自ら分譲も手掛けていこうとデベロッパー事業も並行してスタートしました。

 

個人の力ではなく、みんなの力で成長できる仕組みを作っていく

私自身の経歴を振り返ると、大学後はまず意匠系の設計事務所で設計実務や施工管理を行い、大手住宅メーカー系の不動産会社では建築部門のトップとして、数多くの物件を手掛けてきました。

この過程では、意匠や構造だけでなく電気や水回りなどの設備、さらに現場の立ち会いまで、あるとあらゆることに携わってきました。ですから、現場の施工まで考えて設計をすることができるのが強みで、それがコストコントロールにおいても優位に働いています。

一方、今の会社組織は少数精鋭で、一人当たりの生産性が非常に高い。その点も、コスト競争力の基盤の一つになっています。

ただ、会社が順調に成長していくなかで、私個人の力に依存しない、そして社員個々の”馬力頼み”ではない経営に変えていくべきステージになってきました。

実は前職の時、私はかなり実績もあったことから、プライドが高く裸の王様になっていた時があります。結果的に、周りに仲間や取引先を失うことも少なからずありました。その反省は、この会社で生かさないといけないと考えています。

もちろん創業期は、走り続けなくてはならず、その点でみんなには苦労を掛けてきたと思いますが、目指しているのは三方よしの会社。金儲けのためだけには仕事をしたくありません。人が育つ環境をつくり、しっかりとした待遇を用意し、社会により良いものを提供していく。そんな会社であり続ける仕組みづくりが現在の大きなテーマです。

このような会社の考え方を共有し、みんなの志向を一致させていくためにも、上場を目指そうという目標設定も掲げました。

 

「SKYWALL」は、まだ多くの成長可能性を秘めている

私の仕事の原点は、幼稚園くらいにまで遡ります。同級生の親が大工さんで、木材などが置いてあった場所で、いつも遊んでいた。その時に、大工さんの仕事っていいなあって思ったんです。その時から、まさに一筋ですね。大学も建築学科に進学し、その後もずっと設計・建築畑です。幼稚園の時から一度たりとも「建築以外の仕事をしたい」と思ったことはありません(笑)

でも最近、いわゆる大工さんって社会にほとんどいなくなってしまいましたよね。建築のことなら何でも相談できる、何でも作れる、地域に密着した頼れる存在。私たちの立ち位置は、いつもこうでありたいと考えています。

▲左) 「SKYWALL浅草」 右) 「SKYWALL上高田」

「SKYWALL」は、今後もさらに広い展開を考えています。例えば、個人向けの住宅向け。注文住宅のような一棟単位では、コストは合わないかもしれませんが、建売など数棟まとめれば、かなり高い競争力を実現できるのではないでしょうか。また今はRCがメインですが、木造による工法の開発なども念頭に置いています。

私たちは、「創造建築企業」をコンセプトに掲げているように、絶えずクリエイティブの力を磨き続け、モノづくりの力を究めていきたい。そして建築業界に新たなイノベーションを提供し続ける企業でありたいと考えています。

 

会社概要

株式会社スカイフィールドコーポレーション
代表取締役 天野 智弘 氏

設  立: 2015年12月
資 本 金: 2,000万円
従業員数: 38名 
売上高: 45億円(2020年5月期)

https://www.sky-field.co.jp/

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