「建設業界をDXする」を使命に業務効率化・働き方改革をトータルで支援【週刊ダイヤモンドMI連動】
建築図面や現場の管理など、建設業界における業務効率化を推進するクラウドサービス「SPIDERPLUS®(スパイダープラス)」を軸に急成長。作業時間の大幅短縮や省人化などの効果が支持され、契約数800社・契約ユーザー数3万5000人を超える、業界を代表するサービスに育っている。
強さの基盤にあるのは、同社が保温断熱工事業を発祥としており、業界の課題やニーズを熟知していること。さらに販売した後の顧客との関係性を重視し、多種多様なオプション機能を精緻につくりこんできたことなどにある。新規顧客の半数以上が、現場での口コミや紹介というのも大きな特長だ。空調・衛生、電気設備工事などの大手サブコン向けを起点に、近年は対象領域を大幅に拡大。建設業界のニーズに〝オールイン〞で対応できる環境を整えている
(週刊ダイヤモンド2021/1/25号P.73「マンスリーインフォメーション」から)
スパイダープラスの強さをキーワードで読み解く ~取材こぼれ話~
自らの強いニーズが商品開発の起点
「SPIDERPLUS®(スパイダープラス)」の特長は、私たち自身の強いニーズから生まれた製品であることです。創業時は保温断熱工事を手掛けており、その過程で建設業界のデジタル化が進んでいないことに直面してきました。そして、「こんなシステムがあったらもっと便利になるはず」そんな思いをもとに、自ら開発に着手したのが「スパイダープラス」なのです。
発端はあくまで自分たちで使うため。その出来上がりが非常に良かったため、対外的にも製品として出すようになったという順番です。自らも建設業であることで、とことんユーザー目線に立った製品であることが、高い評価を受けるようになった原点としてあります。
お客さまに愛されて成長を共にしてきた
お客さまとのパートナーシップを、しっかり作ってきている点も私たちの強みです。「売っておしまい」ではなく、とことんお客さまに寄り添っていく。営業のフォロー体制、サポートセンターの機能などは徹底してこだわっていますし、導入方法や使いこなし方の勉強会も年間2000回以上開催しています。こういったお客さまとの距離の近さを生かして、細かく要望を聞き取り、製品の内容に反映させていく。多種多様な機能やオプションを増やしていく。そのスピードの早さときめ細かさも、私たちが大切にしているポイントです。
その結果、新規の取引は既存のお客さまからの口コミや紹介によるものが半数以上。お客さまに愛されて育ってきた製品であることを自負するとともに、支えてきていただいた皆様に感謝しています。
【機能紹介はこちら】 https://spider-plus.com/functions/
クラウドへの理解が加速度的に伸長
「スパイダープラス」のローンチは2011年。まだ建設業界にはクラウドという概念はほとんどなかったため、数年くらいは「いつ事業がダメになってもおかしくない」時期が続きました。
流れが変わってきたのは、「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」が飛躍的に成長し、クラウドへの理解が進んできたこと。そして働き方改革や人手不足対応など、現場の喫緊の課題解決が必要となってきたことなどが挙げられます。当初は採用に至らなかったお客さまも、製品の良さへの理解はいただけたため、社会の機運が変わっていくと同時に、導入は一気に進んでいきました。
【導入事例はこちら】 https://spider-plus.com/case/
事業の伸びしろはまだまだ大きい
私たちのクライアント層は、空調・衛生・電気設備工事などの大手サブコンさんなどが中心です。ただ最近は、これらの実績が評価され、インフラ、電鉄、プラント、ビルメンテナンス業界など、着実に業容の裾野を広げつつあります。
ざっと試算して建設IT投資額は4000億円くらい。日本の建設関連事業者のうち、私たちの対象になりそうな規模の会社は30万社くらい。いずれも私たちの実績は、そのパイの1~2%あるかないかのレベルです。
建設業界の絶対的な人手不足は、構造的なものになっています。将来的に100万人ほどの人材が不足するという試算もあります。とはいえ建設業界の本格的なDX推進は、まだまだこれから。そう考えると、私たちの事業の伸びしろは非常に大きいと考えています。
会社概要
スパイダープラス株式会社
代表取締役社長 伊藤 謙自 氏
資本金:1億円
設 立:2000年2月
従業員数:131名