中堅・中小企業の情報システム部門の人的課題を「シェアード社員」で解決【週刊ダイヤモンドMI連動】
システム担当者が採用できない、急遽やめることになった、リソースが不足しているなど、中堅・中小企業の情報システム部門の困りごとを「シェアード社員」という時間単位の人材提供モデルでサポート。成長意欲が高いもしくは改革に積極的な企業の支持を受け、現在200社を超える企業で導入されている。
業務の骨格は受託ではなく支援。既存システムの入れ替えやクラウド連携などのIT実務の推進はもちろん、「会社の中に入りこんで」経営全体の方向性を考えながら社内調整まで行うことが大きな特長だ。送り出す人材はすべて同社の正社員。現場にすべての裁量を与えた「コントロールをしない逆張り経営」が生み出す自立意識、黒子として企業を支える自負、社内のナレッジ環境の高さなどが、事業の優位性をつくりだしている。
(週刊ダイヤモンド2021/1/25号P.73「マンスリーインフォメーション」から)
ユナイトアンドグロウの強さをキーワードで読み解く ~取材こぼれ話~
得意分野は持たない。得意なのは中小企業
シェアード社員は、高いITコンサル能力を持ちつつ、自ら実行部隊として会社のなかまで入り込んで業務を行います。”憑依”と言えるほどに、お客様の会社の社員になりきります。お客さまは中小企業ですから、一部の専門に強いだけではいけません。あらゆる技術やITのトレンドを包括して理解するとともに、会社の事業の流れを熟知する必要があります。さらには、タスクを遂行するための社内調整も重要で、味方づくりにも長けていないといけない。
派遣でも請負でもコンサルでもない、これこそが私たちならではの事業の特徴です。何かを売る仕事ではなく、お客さまのニーズを満たす仕事。だからこそ「得意分野は中小企業」と自負しています
自分たちが変えるのではなく。経営者の「変わる意識」が起点
新しい概念の事業のため、一見とっつきにくいイメージもありますが、仕組みを理解していただいた経営者の方からはとても好評です。主なクライアント層は、創業者が牽引する成長企業。上場企業や上場準備中の企業が多くを占めます。もう一つ多いのが、代替わり後の意欲的なオーナー社長です。いずれもトップ自身が改革やIT推進に積極的であること。私たちはお客さまを変えるのではなく、変わろうとするお客さまを支える役割りです。幸い、お客さまからの評判で仕事は広がっており、新規客の1/3が口コミや紹介などによるもの、残りの2/3がインターネット経由でのお問合せとなっています。
また「欠員が出たから一時的に助けて」という依頼から始まった契約も、「これだけのスキルを持ったスタッフを正社員で雇うのは無理なので、このまま継続したい」などの声をいただくことも多いですね
コントロールをしない逆張り経営
スタッフ一人ひとりが自分で考えて自分で動くが、経営の基本。どの仕事を担当するかは自ら立候補、チーム編成もその人が調整。予算組みや見積もりも自分たちで考えます。指揮・命令という概念がない代わりに、お互いが積極的に助け合う、尊敬・尊重の社風が根付いている。そういう会社でないと、中小企業を真にサポートすることができません。自分自身がそういう会社で働きたかった、その思いを自社の経営に反映しているのです。
労働集約型がもっとも柔軟で景気変動に対するヘッジ力が高い
労働集約型のビジネスは固定費が高くなり、経営の硬直化リスクを高めると捉えられがちですが、私たち自身は全く逆で、”もっとも柔軟なのが人間”であり、実は” 労働集約型がもっとも柔軟で景気変動に対するヘッジ力が高い”と考えています。
ITによる産業革命はまだ50年100年と続くはずです。であればITを使う産業は増え続け、担い手は不足し続ける。そのニーズに応える人材を輩出し続けることで、時代の変化に強い会社にすることができると考えています。
私たちの事業の対象と考えられる成長志向の高い企業はおよそ1万2000社。現在まだ顧客数は200社ですから、非常に大きな伸びしろがあると考えています。まずは1000人体制の組織を目指しています
会社概要
ユナイトアンドグロウ株式会社 代表取締役社長 須田 騎一朗
設立 2005年2月
資本金 3億475万円
従業員 170名 (連結)
売上高 18億2600万円(2020/12期見込)
東証マザーズ 4486